top of page

6            市民農園風緑

深草地域(深草真宗院山町)で、NPO法人京都・深草ふれあい隊「竹と緑」が運営する市民農園です。無農薬・有機野菜の栽培や循環型農業、竹林保全や農地保全にも取り組んでいます。また、野菜の栽培体験や料理教室などの食育活動も行ない、五感を使って安心安全な食を選ぶ力の大切さを一緒になって考えています。野菜といえば、青物問屋出身の伊藤若冲ならではの発想で細微を凝らした野菜の数々で釈迦の入滅を描いた「果蔬涅槃図」が有名です。この絵には、鹿ケ谷かぼちゃ、聖護院かぶなどの京野菜の他、ライチやランブータンなど南方系のフルーツを含め80種類以上の野菜や果物が描かれていますが、母を含めた一家の供養と家業の交流を願い生家に近い誓願寺に奉納されました。

市民農園風緑IMG_1414.JPG
竹林IMG_2325.JPG

7            竹林

 伏見は昔から「呉竹の伏見」と呼ばれ、「夢かよふ 道さへ絶め 呉竹の ふしみの里の 雪のしたおれ」(藤原有家)と詠まれています。平安時代の和歌にも「深草や 竹の下道 分けすぎて 伏見にかかる 雪のあけぼの」と詠われ、平安貴族の別荘も数多くあった深草一帯が竹薮に覆われていた様子もうかがえます。古来の真竹(またけ)や淡竹(はちく)中心の竹薮は食用のタケノコが採れる「孟宗竹」の伝来(江戸時代)によって、孟宗竹の林に変わっていきました。この深草の竹林を保全し、たけのこ栽培や竹チップ、竹炭などに活用する取り組みが続いています。伊藤若冲の作品にも、もちろんこの深草の竹林や竹が欠かせません。

8 真宗院 (浄土宗西山深草派)

宝治年間(1247~1249)に後深草天皇の帰依を受け、円空上人によって建立されました。遠望される西山の夕日が、“日想観”に至高の場としてこの地が選ばれたそうです。『拾遺都名所図会』巻4真宗院の項には,開山塔(開山円空立信上人本廟)の左下に南面する寄棟造の日観亭が描かれています。江戸時代の天明「伏見義民」の会合の場所としても有名で、伊藤若冲が描いた伏見人形の絵もこの伏見義民と関係しているとの説もあります。若冲と同時代の医学者で、日本で初めて人体解剖を行なった山脇東洋(1706~1762)の墓も必見です。

真宗院1IMG_1426.JPG
14225342_285350291850120_152748131330994

9 奥田バラ園

 奥田バラ園の温室では、香りの強いバラ、香りのないバラ等、60種を超える多種多様なバラが無農薬で栽培されています。水耕栽培(ロックウール栽培)で、台の上に置いて下に空間を作り、風通しをよくして病気の発生を防いでいます。しっかり養分を得て十分に太陽光線を浴びたバラは生き生きと本来の自然な美しい形に育っています。無農薬なのでそのまま食べることもでき、バラジャムやアイスクリームなどでも人気です。「サントリーの青バラよりももっと青いバラも栽培していますが遺伝子操作はしていません」(奥田容彦社長談)「美しいだけじゃない!京都の美味しいバラって何?」どうぞ、お試しください。

10 大岩神社・大岩山展望所

 大岩・小岩をご神体の男神・女神とする古代の神祀りの名残のある神社です。自然物に霊性を認めて信仰する思想は古代からありましたが、京都では、現在、この大岩神社だけになっているといいます。堂本印象が寄進したという石像彫刻の鳥居は必見です。これを超えると、天王山からはるか「阿倍野ハルカス」まで展望できると人気の大岩山展望所(周辺住民の皆さんの手で整備されました!)です。知られざる京都の眺望ポイントにぜひ足を伸ばしてください。

大岩山展望所より桃山城を望む14333842_285350708516745_7
大岩山神社鳥居IMG_6061 - コピー.JPG
bottom of page